すてきな帽子づくりのコツvol.3
こんにちは、帽子工房ユニック代表の結束哲哉です
これまでの帽子づくりの経験から学んだ“すてきな帽子”をつくるコツをみなさんにお伝えしていく
コーナーです。
「先生のお教室でつくった帽子は自転車に乗っていても風で飛ばされません。」とよく言われます。
とっても嬉しいお褒めの言葉です。
その次に「どうして飛ばされないのですか?」という質問もよくされます。
それは、次の方程式によるものです。
すてきな帽子方程式3・・・サイズリボンでサイズを合わせる+目深(まぶか)にかぶる
=素敵な帽子の風に飛ばされないかぶり方
“すてきな帽子づくり”とはすてきに帽子をかぶってこそ完結するものと思っています。
デザインや縫製がきちんと出来上がり、加えて安定したかぶり心地がかぶった本人ばかりではなく周囲の人たちも華やかで幸せな気分にさせてくれます。
帽子は決して“オブジェ”ではありません!飾って眺めるものではありません。
前回でもお話した通り、帽子をつくり上げたあと、使ってこそ素敵さの本領を発揮出るのです。
では、先ほどの答えです。
わたくしの帽子教室ではつくる方のサイズに合った帽子を製作することができます。
しかし、そのサイズの出し方が重要なのです。
わたくしたちの帽子教室パターンは、クラウン(頭の部分)を大きめに仕上げ、サイズ元でその方のサイズにつくり上げるように設計されています。
帽子の内側サイズ元に付いているスベリ(ビンカワ)をわたくしたちはサイズリボンと呼びます。
まさに仕上げとしてこの部材でピッタリサイズを出すのです。
市販の帽子には、よく脱げる感覚があるものがあります。それはクラウンの部分全体でかぶろうとしているデザインだからです。
クラウンに余裕がありサイズ元でしっかりかぶる。この感覚はピッタリではなく“しっくり”来るかぶり心地です。
もう一つ、その帽子をどの位置でかぶるかも重要の要素です。
眉毛のちょっと上、おでこの一番出っ張っている部分にその帽子を当てます。
更に、前方部分をほんの1cmほど下へ押し下げます。いわゆる目深にかぶる事がしっかりかぶるための裏ワザです。見た目にもシャープですっきりとした印象を与えます。
しっくりとかぶれてスッキリとした印象を与え、さらに風に飛ばされない。
まさに一石三鳥の素敵な法則なのです。