すてきな帽子づくりのコツvol.2
こんにちは、帽子工房ユニック代表の結束哲哉です。
これまでの帽子づくりの経験から学んだ“すてきな帽子”をつくるコツをみなさんにお伝えしていく
コーナー第2回目です。
今回は帽子が「すてきに出来上がる近道」についてです。
技術的というよりも心構えというものでしょうか。
結論から言ってしまうと「すてきな出来上がり」を実現するには、他の事柄も同様かもしれませんが
やはり王道は存在せず、地味な行動の積み重ねの結果から導かれるということです。
前回裁断の大切さをお話ししましたが、その作業工程も今回の行動の範疇に入ります。
良い結果を導くには、直接目に触れない部分もおろそかにしてはならず
帽子の製作工程においては、
縫製は決められた同じ幅で縫い合わせる・縫い代はアイロンでしっかり割る・縫い目はきちっと揃える
等々、ひとつひとつの段階でもていねいに作業することが最終的にすっきりスマートな帽子が出来上がると言う事です。
すてきな帽子方程式2・・・地味な作業+地味な作業+地味な作業+・・・・・=素敵な仕上がり
すてきな帽子づくりと言うと、どうしてもデザインや最終工程の飾りつけに関心が向いてしまいます。
もちろんこれらは大切な要素で大変重要なことです。
しかし、どんなに素晴らしいデザインでもどんなに華やかな飾りでも、ミシン目が飛んでいたりブリムのエッジがいい加減に縫いあがっていればどこかしっくりこない仕上がりになってしまいます。
ましてや、不規則な縫製で出来上がった帽子はサイズ的にかぶり心地の良くないものになっています。
帽子は決して“オブジェ”ではありません!
置物ではなく、かぶる本人を気持ち良く華やかにして周りの人も和やかな気持ちにしてくれるものです。
使って初めてその実力を発揮するアイテムです。
そのことから考えると、すてきな帽子の定義にはかぶり心地も重要な要素のひとつになっていると思います。